「自分の出した結論に従って、それでよかったと思えるように生きていきなさいね 」

私が第一志望の大学を落ちて「浪人しようか」と迷っている時、親やまわりの大人が、
「女なんだから、なにも浪人までしなくたっていいじゃないか。いずれ結婚するんだし」
と、判で押したように同じことを言う中で、たった一人「武田のおばさん」だけは、
「典子ちゃん、一番入りたいところへ入りなさい。私は、女だって仕事を持って、思い切り生きるべきだと思うわ」
 と異なる意見を持っていた。「私は○○だと思うわ」と、自分の考えをはっきりしゃべる中年のおばさんは、初めてだった。そして、私が「浪人しない」と決めると、
「そう。あなたが自分で決心したなら、それでいいのよ。自分の出した結論に従って、それでよかったと思えるように生きていきなさいね」
と言った。

『日日是好日(にちにちこれこうじつ) 「お茶」が教えてくれた15のしあわせ』
森下典子(もりした のりこ):著
飛鳥新社 2002年
16〜17ページより

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