神様の望み

「本当にユリカが望んでいることをやるべきだよ。だってそれは神様の望みだからさ」
「神様? どこにいるの?」
「ユリカの中にいるよ」
彼はようやく目を開け、私の方を向いた。そして、右手で私の髪を撫(な)でながら、諭(さと)すようにゆっくりと話した。
「だから一生懸命に考えるんだ。そうでなくちゃ神様は答えてくれない」
それは、私の価値観をくつがえす言葉だった。

『愛は誰のものでもなく』より「愛は誰のものでもなく」
吉元由美(よしもと ゆみ):著 角川文庫 1994年
169ページより

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