村上春樹さん「自分の無意識の中にある羅針盤を信じるしかないんです」



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――その作品の特徴は?
村上 ロジックという枠を外してしまうと、何が善で、何が悪かがだんだん規定できなくなる。善悪が固定された価値観からしたらある種の危険性を感じるかもしれないですが、そのような善悪を簡単に規定できない世界を乗り越えていくことが大切なのです。でもそれには自分の無意識の中にある羅針盤を信じるしかないんです。
――村上さんの物語はその闇のような世界から必ず開かれた世界に抜け出てきます。その善い方向を示す羅針盤はどこから生まれてくるのですか?
村上 体を鍛えて健康にいいものを食べ、深酒をせずに早寝早起きする。これが意外と効きます。一言でいえば日常を丁寧に生きることです。すごく単純ですが。

毎日新聞 朝刊 2015年4月19日(日) 
特集「村上春樹さん、時代と歴史と物語を語る」より 
(聞き手は共同通信編集委員・小山鉄郎氏)

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