ティッピング・ポイントの世界にむずかしいところや当てにならないところがある のは確かだとしても、そこには同時に大きな希望の余地も残されている

だが、ティッピング・ポイントの世界にむずかしいところや当てにならないところがあるのは確かだとしても、そこには同時に大きな希望の余地も残されている。たんにあるグループの規模を操作するだけで、新しい発想の受け入れ能力を劇的に向上させることができる。情報提示の仕方を工夫することによって、情報の粘着性を大幅に向上させることができる。社会的な能力に秀でた少数の特別な人を見つけ、接触することによって、社会的伝染の進路を定めることもできる。
つまるところティッピング・ポイントとは、わたしたち人間には変革への潜在能力と知的活動の力があることを、あらためて確認することにほかならない。あなたの周囲の世界を眺めてほしい。それは向上する余地のない、がんじがらめの場所に見えるかもしれない。だが、そうではない。ちょっと正しい場所を押してやれば、傾くのだ。

『ティッピング・ポイント いかにして「小さな変化」が「大きな変化」を生み出すか』
(原題 "The Tipping Point: How Little Things Can Make a Big Difference" )
マルコム・グラッドウェル( Malcolm Gladwell ):著 高橋 啓(たかはし けい):訳
飛鳥新社 2000年 303ページより

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