貧しい人々は総じて豊かである

C・K・プラハラードが『ネクスト・マーケット』の中で詳細に説明しているように、貧しい人々には欲しい製品やサービスを買うためのお金がないとする考え方は間違っている。広大な非公式な経済(課税されず、統計データもない)と海外送金(富裕国から発展途上国への送金額は年間三〇〇億ドルにものぼる)によって、現地には世界銀行の統計よりも多くのお金がある。加えて、バングラデシュのように食料が豊かな地域では、生活費は非常に安い。貧しい人々は銀行(マイクロファイナンス機関を除く)から融資の対象外とみなされているので、不動産も負債もない。わずかな買い物しかしないし、モノは皆で共有するので、一日二ドルの暮らしでも、欧米人が思っているよりはるかに多くのことが可能だ。現地通貨は通常、ドルに比べて四倍ないし五倍の購買力を持っている。

『グラミン・フォンという奇跡 「つながり」から始まるグローバル経済の大転換』
ニコラス・P・サリバン( Nicholas P. Sullivan ):著
東方雅美(とうほう まさみ),渡辺典子(わたなべ のりこ):訳
英治出版(えいじしゅっぱん) 2007年 178ページ、「●貧しい人々は総じて豊かである。」より

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