所得は発展につながる

貧困国の人々が必要としているのは、お金を稼ぐ機会である。災害時の復興には人道主義的援助が必要なことが多いが、経済開発のための援助はほとんどの場合、百害あって一利なしだ。支援したい人々に届くことはまれだし、援助金が押し寄せると市場に歪みが生じてしまう。世界の人口は増え続けているので、相当数のマイノリティが必要最低限の農業で生計を立てていくことは、ますます難しくなっている。物々交換経済から現金経済へと移行するにつれて、貧しい人々は現金を獲得する方法が必要となっている。貧困国で携帯電話が急増したことにより、バングラデシュのテレフォン・レディから、フィリピンのサリサリのオーナーや再販業者、アフリカのプリペイド電話店に至るまで、既に一〇〇万以上の新しい所得の機会が創出されてきた。

『グラミン・フォンという奇跡 「つながり」から始まるグローバル経済の大転換』
ニコラス・P・サリバン( Nicholas P. Sullivan ):著
東方雅美(とうほう まさみ),渡辺典子(わたなべ のりこ):訳
英治出版(えいじしゅっぱん) 2007年 179ページ、「●所得は発展につながる。」より

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