施しはたいして役に立たない

先進国では、政府に対して「貧困国にもっと援助を」と呼びかける声がよく聞かれる。第二次世界大戦後にマーシャルプランの下でヨーロッパが再建されてから、過去五十年余りの間、海外援助が問題解決の常套手段となってきた。しかし、施しはたいして役に立たない。市場を開放するどころか、逆に歪めてしまうのだ。庇護下にある国や人々のニーズに直結する援助であれば効果的かもしれないが、ほとんどの場合、首都付近にダムや大型発電所を建設するといった巨大インフラ・プロジェクトが行われるだけで、低所得層の国民には何の機会も与えられない。

『グラミン・フォンという奇跡 「つながり」から始まるグローバル経済の大転換』
ニコラス・P・サリバン( Nicholas P. Sullivan ):著
東方雅美(とうほう まさみ),渡辺典子(わたなべ のりこ):訳
英治出版(えいじしゅっぱん) 2007年 24ページより

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